バスの利用と地球環境
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CO2の排出量の推移(単位:百万t) 出典:環境庁 環境統計集 |
地球の温暖化が原因で、世界各地で様々な異常気象が発生し、私たちの生活が脅かされてます。 左のグラフは日本のCO2の総排出量の推移を表したものです。 1990年の11億4400万tに対し、2004年には12億8500万tですから約15年間で11%強排出量が増加していることになります。 日本では、チーム・マイナス6%という地球温暖化防止のための国家プロジェクトを発足させ、様々な取り組みを行っています。 「マイナス6%」というプロジェクト名は、京都議定書で取り決められた「2008年から2012年の間にCO2を含む温室効果ガスの総排出量を1990年の実績値から6%削減すること」に由来しています。 CO2の削減の解決策のひとつとしては、バス利用の促進があげられると思います。ここでは、バスや鉄道などの公共交通機関を利用することは、どの程度地球環境の保護、ここでは特にCO2排出量削減に貢献するかを考えてみたいと思います。 結論から言うと、自家用乗用車を利用する全員が乗る距離を半分にすれば、 日本のCO2排出量を約5%削減(2005年比)できます。 京都議定書では1990年比6%の削減が求められていますから、 そこから考えると大きな削減量であることが分かります。 |
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この算定の根拠は、2005年のCO2排出量の統計において、約2割が運輸部門からで、その半分の約1億2500万tが自家用乗用車であることによります(右のグラフ参照)。 自家用乗用車のCO2排出量は、自動車メーカーの努力により自動車自体の環境性能が向上したにもかかわらず、 1990年から2005年の間に約45%増加しました。 それだけ自動車に依存した生活様式に変化したということです。 一方で、バス路線のほとんどが赤字路線で、輸送人員は年々減少しています。 結果として減便や廃止、運賃の値上げなどにつながり、 利便性が低下してますます自動車への依存度が高まっているように思われます。 また、バスは車体が大きいこともあって、乗用車ほど環境性能はよくありません。 そのため、乗客が少ないバスは、輸送人員あたりのCO2排出量が多くなってしまいます。 しかし、右のグラフからもわかる通り、バスは運輸部門の約2%しかCO2を排出していません。バスを減らしてもCO2の削減にはほとんど貢献しないのです。 |
運輸部門の各輸送機関のCO2排出の割合
(単位:百万t) |
通勤や買い物などの日常的な外出、旅行など余暇の外出、 これらのできれば半分、できなければ一部でもかまわないと思います。 乗用車からバスや鉄道に替えてみてください。 CO2の削減が進むだけでなく、バスや鉄道の本数が増えたり、 運賃が値下げされたり、利便性も向上する良い循環がきっと始まります。 バス・鉄道とマイカーを使い分けることによって、よりよいカーライフが楽しめるかもしれません。
パークアンドライド
パークアンドライドとは、市街地や観光地で一定の区域を定め、 そこを訪れた人は区域外の駐車場に車をとめて、 区域内にはバスやタクシー、鉄道などで入る制度のことを言います。
区域内を走る自動車の数を減らすことで、渋滞の緩和、歩行者の安全確保、 CO2排出量削減など、区域内の環境保全に大きな効果があります。 市街地を対象とした例では、札幌市などの都市で実施されていて、 通勤や買い物などへの利用が期待されています。 観光地では尾瀬などの例があり、自然保護に効果を上げています。 金沢市では両方とも行われていて、道路整備による景観の破壊を避けつつ、 市街地の利用者を維持するもしくは増やす取り組みが行われています。
ただし、パークアンドライドを実現するには、駐車場の確保や、 駐車場を設置する地域の理解、通勤の場合には手当の改正など、 クリアしなくてはならない問題があります。 そこで1つのアイディアですが、郊外で駐車場のある会社があると思います。 休日はそこの駐車場をパークアンドライドに提供するというのはどうでしょう。 逆もまた然りで、娯楽施設やショッピングセンターなどは、 平日に駐車場を提供するというのもどうでしょう。 公共交通機関による通勤を推進して、空いた駐車場を、 例えば有償でもすべて常に提供するような会社があったら、 なおすばらしいと思います。 クリアすべき問題はありますが、それを何とかクリアして、 パークアンドライドをフル活用して、 市街地や観光地の中心に道路を増やすのをやめましょう。 それを進めれば、地球に優しい、人に優しい街ができていくのではないでしょうか。